美白効果

エラグ酸を豊富に含むザクロエキスは美白効果の高い成分として多くの〝飲む日焼け止め〟〝美白化粧品〟などに配合されています。美白の効果は主に3つのメカニズムによって得ることができると考えられます。

紫外線による細胞の酸化をブロック
紫外線紫外線が肌に照射されることで、肌細胞にはフリーラジカルと呼ばれる分子、原子が発生します。フリーラジカルが発生することで細胞は酸化した状態になります。フリーラジカルの分子、原子は周りの正常な分子、原子に影響を与えながら安定を取り戻そうとする性質があるため、フリーラジカルを持った細胞(酸化した細胞)は機能が低下し、変形したり死滅したりします。この酸化のプロセスにストップをかけるのがエラグ酸などの抗酸化物質です。細胞内を循環し、紫外線の照射によって細胞に発生するフリーラジカルの分子、原子を抗酸化して肌への紫外線ダメージを軽減させ、チロシナーゼの活性化を防ぎます。チロシナーゼはメラニンを生成する酵素で、フリーラジカルの発生によって活性化し、メラニンの生成をはじめるという性質があります。
色素沈着を除去
肌の色素の元となっているのがメラニンです。このメラニン、実は生成された時点では無色ですが、紫外線が照射されることで褐色化する性質があります。この褐色化は酸化によって起こるため、メラニンを抗酸化することで無色化することができます。そのため、エラグ酸などの抗酸化物質を摂取することですでにできてしまったシミなどの色素沈着を取り除く効果があるというものです。
メラニンを排出する
肌の表面のメラニンは肌内部で新しい細胞が生成されることで徐々に上へとおしあげられ、はがれおちて排出されるしくみになっています。(ターンオーバー)このサイクルを促進することでメラニン自体の排出を促進することでも美白効果が得られます。










肌関係の用語まとめ

メラノサイト
肌表面でメラニンの生成を行う細胞。別名はメラニン細胞。
チロシナーゼ
メラノサイトの中に存在している酵素の1種。メラニンを作る働きがある。細胞内の活性酸素が増えると活性化してメラニンの生成をはじめる。
メラニン
紫外線A派を照射され酸化することで褐色化する色素成分。肌の酸化の害を防ぐために細胞の表面で紫外線を吸収し、日傘のような役割を担っている。通常は役目を終えるとターンオーバーとともに排出される。
活性酸素(フリーラジカル)
紫外線によるストレス紫外線などのストレスによって細胞内に発生する不安定な分子や原子。釣り合わない電子をまとっていることが特徴で、安定を求めて他の原子や分子から電子をうばう性質があり、それによって酸化の害が広がる。
抗酸化物質
活性酸素(フリーラジカル)の分子や原子に電子を分け与えてもとの安定した状態に戻す作用のある物質。ポリフェノール(エラグ酸)やβカロテンなどが代表的。