こうじ酸が発見されたのは1907年と比較的最近であるものの、食品としては味噌や日本酒などさまざまな発酵食品のなかに含まれる成分として日本人にとっては馴染みの深い成分です。

化粧品としてのコウジ酸の歴史

コウジ酸

発見
コウジ酸が初めて発見されたのは1907年(参照wiki)日本酒造りをする職人(杜氏=とうじ)の手が白く、美しかったことに着目した人(薮田貞次郎という農芸化学者)によって発見されました。
美白効果の解明
1975年、三省製薬株式会社によって、チロシナーゼ活性の阻害効果が発見され、その後、美白効果のある成分として化粧品に応用するための研究が行われました。
医薬部外品として認定される
1988年、当時の厚生省から医薬部外品として認可される。
使用停止
2003年、モデルマウスによる臨床実験によって発がんの可能性が指摘され、一時化粧品への使用が中止されました。(※)
使用再開
2005年に再び安全性が確認されたとして医薬部外品としての使用が許可されました。

※臨床実験ではコウジ酸を餌に混ぜて摂取させるという方法によって安全性を検証していましたが、その濃度が高濃度であったことや、化粧品においては経口摂取されるものではないことなどを踏まえて再検証され、化粧品に使用されるコウジ酸の安全性には問題がないことが確認されました。










麹とは

麹は麹菌の一種で食用として発酵食品を製造する際に使用されるものです。麹菌には様々な種類があり、食物に用いられるものから、パンや餅などに発生する体に有害なものもあります。麹菌は繁殖過程においてデンプンやタンパク質を菌のエネルギー源となるブドウ糖やアミノ酸に変えることによって増殖する性質をもっています。

用語解説

麹菌=コウジカビ、麹菌(きくきん)とよばれる菌の一種。様々な種類があり、このなかに麹もふくまれる。
麹=食品を製造する際に使われる麹菌の一種。蒸した米・麦・大豆などを培地として増える。
コウジ酸=コウジカビ(麹菌)が糖を分解する過程で生成される化合物。詳しい生成経路は未だ不明。

コウジ酸はどうしてできる?

麹菌はデンプンなどの糖を分解して自らのエネルギー源にする働きがありますが、コウジ酸はこの糖の分解過程で生成されるものであることが分かっています。

コウジ酸を発見した三省製薬株式会社って?

DERMED コウジ酸配合ホワイトニングクリーム
DERMED コウジ酸配合ホワイトニングクリーム
DERMED公式HPより画像参照
1975年にコウジ酸の美白効果を発見した三省製薬株式会社は、九州の福岡県の化粧品開発メーカー。コウジ酸を使用した化粧品として、〝DERMED〟シリーズをリリースしている。